CALENDER
<< March 2017 >>
SunMonTueWedThuFriSat
   1234
567891011
12131415161718
19202122232425
262728293031 

SELECTED ENTRIES
ABOUT
CATEGORIES
COMMENTS
TRACKBACKS
LINKS


<< オキナワン タイクーン 3 「夏の足跡」 vol.11 | main | オキナワン タイクーン 3 「夏の足跡」 vol.13 >>
オキナワン タイクーン 3 「夏の足跡」 vol.12

                            


それまでジュンちゃんと帆久人をじっと見ていたメイがミャーと鳴いた。

 

じいさんの見えない魔法のタクトが振り下ろされた瞬間だった。メイが話し始めた。

 

(だれも悪くないよ。ジュンちゃんは私をずっと可愛がってくれた。あのとき、自分がもどかしかったの。)

 (だって私はなんにもしてあげられない。私が出来ることはジュンちゃんのそばにいることだけだったのに、おうちを飛び出して長い間帰れなくて。)

(あの日ね、夕方のお日さまがとても温かくて、私、ジュンちゃんになにをしてあげたらいいのか聞いてみたくなったの。どうやったらこんなふうにジュンちゃんを温かくしてあげられるのか、教えてほしくってお日さまを追いかけちゃったの。)

 

(そしたら帰れなくなって。長いこと心配させちゃってごめんね、ジュンちゃん。)

 

メイは、帆久人にすりっと小さな体を寄せた。

(帆久人は私を助けてくれて、あの仲間にも会わせてくれて可愛がってくれた。私ね、この二年間とても幸せだったの。私はみんなに甘えて、ジュンちゃんのことを忘れようとしてた。悪いのは私のほうなの。ごめんなさい。)

(でもみんなから大事なものをいっぱいもらったよ。みんなからもらったものをちゃんと運んできたよ。ちょっと冒険しちゃったけど、これでよかったよ。)

 

 それからメイは右足を引きずってジュンちゃんの膝に甘えながら言った。

 

(ジュンちゃん、メイの不自由は自由を理解するためのものだったの。私、前よりずっと幸せになったよ。もうお日さまを追いかけなくても大丈夫。これからは私、ジュンちゃんのそばにずっといるよ。)

 

メイの声は、みんなの心に静かに染み渡った。

二年を経て少し大人になったメイ。メイが戻った夏の日は、誰の心にも忘れられない日になった。

 

 




                    vol.13 へつづく


                                               
                                          
            







| - | 00:02 | comments(2) | - | |
スポンサーサイト





| - | 00:02 | - | - | |

なんだか、ちゃんと向き合えば、うちのニャンコとも話ができるような気がしてきました^^

読みながら、心がほっこり温かく優しい気持ちになれてきます。

続き楽しみにしてますね♪
| koma | 2013/04/05 10:15 AM |

komaちゃん

ありがとうございます

いつも癒してくれるニャンコたちもそれぞれ個性があって、それぞれのミッションを懸命に生きてるんじゃないかと思われてね〜&#128049;
きっとそばにいてくれるようになったのも、ご縁ですもんね、いっしょに過ごす時間を大事にしたいです
| PEAR | 2013/04/05 8:54 PM |












ARCHIVES
☆ポチっとおねがいします↓さてさて・・?
にほんブログ村 小説ブログ 短編小説へ
RECOMMEND
OTHERS
SPONSORED