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ある日



暗闇のなかで腕を広げる森の木立

足を踏み入れる者に招待状を差し出そうとしているかのよう

見慣れた森の風景も深夜には違う場所のようにみえる

恐怖が心を支配するとき、つま先にピリッと電流が走る

それ以上近寄ってはならぬ、というサインか

踵を返そうとする肩越しにひゅっと冷たい風が吹いた

季節が確実に変わって、私の頬を撫でながらするっと通り過ぎた










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| - | 18:21 | comments(10) | - | |
聞かん坊がっちゃん


今朝5時過ぎ頃、ゴミ出しに出かけようとする私をこんな顔で見つめるがじゅ丸。

ここのところ、数年ぶりぐらいの勢いでPCの前に座る私の様子を眺めていたと思ったら・・・。
突然邪魔ばかりして、特に昨夜は参った、参った。

普段は娘べったりで私など、給食のおばさんぐらいにしか見ていないだろうと思っていた。
最近はずっとそばにいるから昨日はPCに給食のおばさんを取られた、とか思ったんだろうか(笑)
とにかく邪魔ばかりして、がっちゃん担当の娘のいうこともきかない。

こんな表情を見せられると、ハイハイわかりました、となってしまう。

PCを閉じて定位置のソファでなでてやったら、ようやく落ち着いた様子。

いつもおとなしくて、お腹が空いたときぐらいしかオイタもしないがっちゃん。
ほんとにさみしがり屋だね、きみは。
頭から叱ったりして、ごめん、ごめん。

こんなことを想いました。

給食のおばさんのこと、よく見てるね。
家族だもんね。







 




| - | 09:32 | comments(8) | - | |
『夢紬珈琲館へはこちらから』 VOL.13


『夢紬珈琲館へはこちらから』 VOL.13
 


「いいですか?そろそろ閉店じゃない?」
 
「いらっしゃいませ。どうぞ。」
 
「こんなに遅くまで営業してるの?ここ。」

「最後のお客様がお帰りになるまで、営業時間でございます。」
 
「へぇ。じゃ、エスプレッソでも貰おうかな。」

「かしこまりました。」

 
「俺さぁ、実は眠れないのよ。」

「眠りたいのに眠れない、ということでございますか?」

「うん、まぁね。」
 
「ではお客様、エスプレッソというのは・・・。」

「いやいや、いいんだ。
眠れなくなってからさ、医者にも通ってるんだけど“不眠”てことで薬を処方されてるんだわ。

ところが、徐々に眠れなくなってくる度合いが高くなってね。問診のたんびにちょっとずつ薬が強いものに変わっていくわけよ。」

 
「それはお困りですね。
不眠という症状であれば、カフェインはお控えになったほうがよろしいのではないでしょうか。」

 
「うん。普通はそう考えるよねぇ。
コーヒーだって紅茶だって、緑茶にだってカフェインは含まれるでしょ。

というより、もうどうでもよくなっちゃってね。」


「それは眠れなくても、ということでございますか?」

「まぁ、そういう意味もあるけど、どうせ眠れないんなら好きなコーヒーでもたらふく飲んでやれって気分になってさ。
夜の散策の途中でこの店を見つけてふらふら入って来たってわけ。
珈琲館にしてはずいぶん遅くまで明かりが灯ってるから、閉店間際のレジ締めの最中かなって思ってさ。迷いこんでみたわけ。」

 
「ありがとうございます。
お客様との会話を楽しむためにここに立っているようなものでございますから、とてもうれしゅうございます。

お待たせいたしました、エスプレッソでございます。」

 
「ありがとう。俺さ、通でもなんでもないんだけど、エスプレッソって好きでね。
時々無性に飲みたくなるんだよね。
ただ、これは店によって本当に味がちがう。
なかなか美味いエスプレッソに出会わないんだけど、マスターの淹れたこれは美味いねぇ。」

 
「ありがとうございます。
濃縮は約
5倍ですので、お早めにお楽しみください。
いつもですと、コーヒーをお出しするお客様にはごゆっくりどうぞ、とお勧めするのですけれど。
エスプレッソですと、お早く、と申し上げてしまいます。

いえ、別にお客さまを急かすつもりではございませんので。」


「はは、コーヒーの性質上いろいろな飲み方がありますよね。
食後とかに飲むといいのかもしれませんね。
しかし、眠れぬ夜にエスプレッソ。やっぱりちょっとおかしいかな。
でも本当においしいです、ごちそうさま。」

 
「わたくしどもの店でも、やはりエスプレッソそのものよりもアレンジしたカプチーノや、カフェラテなどのご注文の方が多いようでございますね。
苦味や酸味のバランスを取るのが、実は難しくもあるんです。
わたくしが一番大切にしたいのは、お客様がエスプレッソを味わった後の余韻を楽しんでいただけるか、ということでございましょうか。」


「ははは、さしづめ今の俺の場合は、なんとか眠りとの格闘の前のとっておきの時間、てとこかな。
マスターのお話、楽しいですよ。」

 
「ありがとうございます。
では、眠れぬ森のお客様にわたくしからこちらを。
どうぞ味わってみてください。」


「え?」

「コーヒーの新芽でお淹れしたお茶でございます。
無農薬で栽培しましたコーヒーの新芽で作ります。
どうぞご安心ください。」

 
「へぇ、初めて味わうなぁ。
あ、なんか、ウーロン茶に味が似てますね。
すっきりして美味しいなぁ。」


「エチオピアから眠れぬお客様に出会うためにここまで旅をしてきたのかもしれませんね。
どうぞ、ごゆっくり味わってください。」

 
「あぁ、こういう出会いがあるなら眠れぬ夜もいいなぁ。
なんだかとてもリラックスした。」

 
「ありがとうございます。」
 
「マスター、もしかしたら今夜は眠れるかもしれない。
もう少しこのお茶、頂いてもいいですか?」


「もちろんでございます。どうぞごゆっくり。」
 
 
お客様を眠れる森へいざなうお手伝いもいたします。
 
夢紬珈琲館へはこちらから。



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| - | 15:15 | comments(4) | - | |
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